帰化申請と貯金について
「貯金がないと帰化できない」「持ち家の方が帰化しやすい」など、このような帰化に関する噂を聞いたことはありませんか？確かに、貯金や不動産などの資産があった方が審査に有利な気がしますよね。実際の帰化申請の審査では、貯金についてどのように考えられているのでしょうか。
貯金がないと帰化できないの？
結論から申し上げますと、貯金の金額はあまり重要ではありません。それよりも重要なことは、毎月、安定した収入を得られているかどうかです。この点を踏まえた上で、さらに詳しくご説明します。
帰化申請では通帳のコピーの提出が必要
帰化申請の必要書類のひとつに、「生計の概要（その2）」という書類があります。この中に、預貯金の項目があり、預入先（銀行名・支店名）、名義人、金額を記載するようになっています。この記載内容の根拠となる証拠書類として、通帳のコピー（表紙から記帳のあるページすべて）を提出します。
提出するのはコピーになりますが、申請の際は、通帳の原本を持参して、コピーと原本の内容に相違がないかチェックされます。
どの通帳のコピーが必要なのか
- 直近2年間で使用している通帳全て
家賃や光熱費等、生活費が引き落とされている口座が特に重要です。
- 申請人を含む同居の家族全員分が必要
同居の家族が多い方は、それだけ必要な書類が多くなります。
※ネットバンキングの場合は、直近1年分の入出金記録を印刷してください。
貯金通帳の審査がおこなわれる理由
一生暮らしていけるくらいの貯金があれば別ですが、実際には帰化申請にあたって貯金の金額はあまり重要視されていません。それよりも、毎月安定した収入を得られていることの方が重要です。それなのに、通帳の中身までチェックされる理由は、不審な出入金がないかを確認するためです。
例えば、多額の贈与を受けているのにも関わらず、贈与税の申告をしていなかった場合や、母国の家族を扶養家族に入れて申告しているのに実際には送金しておらず、税金逃れをしていた。など、何らかの不正をおこなっていないかを確認するためです。
やってはいけないこと
帰化申請のために、友人や知人などからお金を集めて口座に入金するなどして、少しでも貯金額を多く見せようとする方がいますが、余計なことはしないようにしましょう。いつもと違う、急な入金などがあると、何のお金なのか説明を求められることがあります。このときに、適当なことを言ったり、嘘をついてしまったり、話が二転三転するなどした場合、審査上、不利になる可能性が出てきます。繰り返しますが、帰化の審査上、貯金の額はそれほど重要ではありませんので、普段通りを見せるようにしましょう。
まとめ
- 帰化申請の審査に貯金の金額はあまり影響しない
- 毎月安定した収入を得られていることが重要
- 出入金の内容について説明を求められた際は答えられるようにしておく
- 貯金額を多く見せるために余計なことはしない
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